睡眠外来 | 医療法人いつき会 守山いつき病院

睡眠外来

守山いつき病院睡眠外来

当院睡眠外来では呼吸器内科花谷医師を中心として臨床工学士、臨床検査技師、理学療法士、管理栄養士など他職種連携のチーム診療を行っております。医師による問診から治療、臨床検査技師による簡易検査、精密検査(PSG検査)、CPAPタイトレーション、臨床工学士によるCPAP導入、指導まで一連の睡眠時無呼吸症候群の診療や、理学療法士や管理栄養士によるダイエットプログラムを当院で全て受診することができます。

また、睡眠医療の権威の滋賀医科大学睡眠学教授 宮崎総一郎先生による睡眠外来も平成28年4月より開始しておりまので、睡眠時無呼吸症候群以外の睡眠障害にもご対応させて頂いております。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

私たちの睡眠を妨げる要因のひとつとして最近注目されている病気に、睡眠時無呼吸症候群があります。文字どおり、眠っているときに無呼吸状態になる病気で、SAS (Sleep Apnea Syndrome)とも呼ばれています。
無呼吸状態とは、呼吸が10秒以上止まっていることを指し、この状態が7時間に30回以上、あるいは1時間あたり5回以上あると睡眠時無呼吸症候群(SAS)となります。
2003年2月に山陽新幹線で起こった列車緊急停止事故をご記憶の方も多いでしょう。乗客を乗せた新幹線が、運転士が眠ったまま時速270kmで走りつづけたのです。原因が睡眠時無呼吸症候群(SAS)による居眠りと分かり、社会に大きな衝撃を与えたのでした。
これは、タクシーやトラックの運転手、飛行機や船の操縦士などあらゆる交通機関にかかわってくる問題です。また、仕事での大事な会議中や学校での授業中など、大事な時間であっても強い眠気に襲われたり、居眠りをしてしまったり、仕事や勉強への意欲が低下して、周囲からは「なまけもの」「だらしない人間」としてとらわれがちです。睡眠時無呼吸症候群(SAS)はまさに、社会的な問題となる病気なのです。
SASについて

SASが招く損失

合併症
SASによる睡眠中の低酸素血症や高炭酸ガス血症は、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と密接な関係があり、様々な合併症を高率に引き起こすことが報告されています。合併症は多岐にわたり、高血圧、多血症、不整脈、虚血性心疾患、心不全、脳血管障害、糖尿病、肺高血圧症、インポテンツなどが代表的なものとして上げられます。
米国の調査では、健常人と比べSAS患者さんでは高血圧は2倍、虚血性心疾患は3倍、脳血管疾患は4倍、糖尿病は1.5倍発症する可能性が高いと報告されています。
合併症

交通事故

近年、SASが関連する交通事故や居眠り運転が原因の交通事故がマスコミ等でも多く取り上げられています。
中等度以上のSAS患者さんの場合、交通事故を起こす頻度はSASでない人に比べて7倍も高くなるとの報告があり、とくに重度SAS患者で有意に事故率が高いことが報告されています。
また、米国では年間に4~5万人が交通事故で命を落としていますが、そのうち15~20%の割合でSASが関連している事故と推測されています。しかも、SASが関連した交通事故による経済的損失は18兆円にのぼるとの試算もあり、SASを放置したままによる交通事故が非常に大きな社会問題として注目されています。
交通事故

SASの症状

眠っているとき・・・

  • いびきをかく
  • 息が止まる
  • 呼吸が乱れる
  • 息が苦しくて目が覚める
  • なんども目を覚まし、トイレに行く

日中、起きているとき・・・

  • しばしば居眠りをする
  • 記憶力や集中力が低下する
  • 性欲がなくなる
  • 性格が変化する
  • 体を動かすときに息切れする

SAS診断までの流れ

SASによる睡眠中の低酸素血症や高炭酸ガス血症は、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と密接な関係があり、様々な合併症を高率に引き起こすことが報告されています。合併症は多岐にわたり、高血圧、多血症、不整脈、虚血性心疾患、心不全、脳血管障害、糖尿病、肺高血圧症、インポテンツなどが代表的なものとして上げられます。
米国の調査では、健常人と比べSAS患者さんでは高血圧は2倍、虚血性心疾患は3倍、脳血管疾患は4倍、糖尿病は1.5倍発症する可能性が高いと報告されています。

診断フローチャート

必要な検査

1. ESS眠気指数テスト
エプワース眠気指数テスト(Epworth sleepiness scale)の略で、簡単な問診により昼間の眠気を評価できる。
2. 簡易携帯型検査
患者様のご自宅でもできる簡単な検査で、指先に装着する酸素飽和度メーターおよび心拍計、カニューレタイプの鼻口の呼吸モニタで睡眠中の低呼吸または無呼吸や低酸素血症を評価します。結果の解析は5分程度で完了します。
3. 鼻腔通気度検査
鼻腔の呼吸抵抗を測定し、鼻閉(鼻詰まり)を検査します。鼻詰まりはSASの増悪因子としてだけではなく、その後の治療方針にも大きく関与してきます。適切な鼻詰まりのコントロールによって治療の成功率が高くなります。
4. PSG検査
病院にて一泊して頂き検査が必要になります。全身24か所に呼吸センサー、脳波、筋電図、心電図など様々な生体信号をキャッチするセンサーを装着し、より詳細で精密な睡眠評価をします。

PSG検査でわかること

  • 睡眠呼吸障害の原因(種類)や重症度
  • 睡眠の量と質(睡眠ステージの評価)
  • 睡眠中の体位と呼吸障害の関連性
  • 周期性四肢運動障害の有無(マスコミ等ではムズムズ脚症候群)

PSG検査ではSAS、レストレッグスシンドローム(むずむず足症候群)、パラソムニア(睡眠行動障害)、ブラキシズム(歯ぎしり)、過眠症(ナルコレプシー)などが検査にて調べられる代表疾患として挙げられます。また「てんかん」も偶然的に発見されることがあります。



当院PSG検査の特徴

1. 夜間の行動制限なし
当院で使用しているPSG検査装置は無線通信型装置を使用しており、夜間の行動制限がなく、自由にトイレに行っていただけます。
2. 迅速な報告体制
通常、睡眠専門の医療機関でない限り、測定結果の解析には早くても 2週間~1ヶ月要することがあります。当院検査部では特に睡眠医療の教育に力を入れており、 トレーニングを受けた臨床検査技師が常時解析業務を担当しおります。 患者様のご希望があれば、早くて2、3日中には解析結果をご提出させていただくことができます。 PSG検査後の次回の診療予約日までが早い場合でも、解析結果を元に診断、治療を進めていただくことが可能となります。


CRAPタイトレーションと導入、指導

PSG検査にてSASと診断され、CPAPによる治療を開始された患者様に通常のCPAPを装着した状態でPSG検査を実施します。ただし、CPAP開始して間もない患者様の場合、装着不快感にて装着時間が短いことが多いので、当院ではCPAPに慣れの期間(2~3週間)を設けてから、CPAPタイトレーションをさせて頂くことを推奨しています。

CRAPタイトレーションで分かること
  • CPAPの効果判定(低呼吸や無呼吸の減少、低酸素血症の減少)
  • CPAPの適性気流圧

CPAP適正気流圧は患者様個々で違いがあり、SASの重症度によっても変わってきます。また無闇に高い圧力にすると、睡眠の妨げとなり睡眠の量や質を低下させるだけでなく、CPAP継続使用の障害となるため適切な圧力設定の評価が必要となってきます。


当院ではCPAP導入~指導までを臨床工学士が行っております。日頃のマスクやチューブのお手入れ、機器操作、毎月の使用状況をSDカードのデータから解析など患者様が不安なくご使用を継続して頂けるよう専門の臨床工学技士がご担当させて頂いております。またSAS、CPAPに関すること、不安に思うことならなんでも結構です、お気軽にお問合せ下さい。



CRAP導入指導

機器



SASの治療

  • 減量
  • 生活習慣の指導
  • CRAP
  • 口腔内装置
  • 手術治療

SASが軽症の場合は、減量や生活習慣だけで症状が改善することもあります。しかしある程度症状が進んでしまった患者さんは、ひどい眠気のために気力が低下し、減量や生活習慣改善にもなかなか前向きにとりくむことができません。 こうした患者さんには、CPAPを使った治療が適しています。

当院では理学療法士や管理栄養士の指導によるダイエットプログラムも行っており、CPAPによる持続陽圧呼吸療法にも力を入れています。またその他の治療法をご希望の場合は、主治医とご相談の上専門機関にご紹介させていただきます。不安なことや困ることがあればいつでも気軽にご相談ください。



お問い合わせ

病院案内

守山いつき病院
代表番号
(052)793-3101
受付予約専用番号
(052)793-3300

〒463-0067
愛知県名古屋市守山区守山
2丁目18番22号